GSマーク認証とPAH評価の概要



PAHの構造と用途

PAHはベンゼン環を2つ以上持っている(つながっている)化合物の総称で、多環芳香族炭化水素という分類で分けられている有機化合物です。 PAHのうち、ベンゼン環が2つつながっている物質はナフタレン、3つはアントラセンまたはフェナントレン、4つの場合ではピレンなどがあります。 直線状につながっているか曲がってつながっているかという構造によって別の物質になります。 アントラセンは直線状、フェナントレンは曲がっています。
PAHは、六員環と呼ばれる六角形のベンゼン環の他に、五員環と呼ばれる五角形の形をした炭化水素とつながっていることもあります。

 

PAHの種類は異性体も含めると数百種類があるといわれています。 そのうち、ベンゾ[a]ピレン(CAS No.:50-32-8)は発がん性があるということが実験的に証明されており、PAH全体に発がん性があるのではないかなどと問題視されています。
ベンゾ[a]ピレンはベンゼン環だけがつながっている構造をしています。

 

PAHの用途で代表的なのは、木材の防腐剤としてのクレオソート油です。 電車の枕木などに使われることも多いようです。 潤滑油やタイヤ中の伸展油などにも含有しています。
PAHは、石油製品(灯油、軽油など)を燃焼させた時や、自動車の排気ガス、廃棄物を燃焼させた時、喫煙などでも発生します。 意図的でないというところが用途としての使用と違うところです。

 

PAHは発がん性が疑われる、環境ホルモン作用を持っているとして一時騒がれましたが、PCB問題や環境ホルモン問題の陰に隠れてしまって一時の騒ぎからはちょっと熱が下がった感がありますね。